2021年度入試は、入試改革の目玉として共通テストが導入され、各大学の入試も大変革を 迎える 一方、社会的には感染症拡大という異常事態のもとで行われました。数か月が経った今、机に積まれた書類の束からスケジュール表を発掘してみますと、受験日はそういえばこんなことがあったな、と記憶が蘇ってきます。一般入試の本番は、1 月中旬の共通テスト から はじまります。多くの人が、会場となる大学まで駅から徒歩で向かうなか、受験会場に路線バスで 向かいました 。単にバスの便が 好き 、というのもありましたが、境遇の同じ受験生に取り囲まれながら会場に向かうというのもなかなか落ち着 かないと思ったものですから、この方法は心理状態の安定に一役買ったはずです。日本史の試験終了後、突如として前の席で答え合わせが始まるなどの波乱もありましたが、すべての問題を解き終えることができ、意気揚々と帰宅しました。さて、午後10 時ころには予備校から解答速報が出るというので、それを待って採点してみますと、得意科目である(と思っていた)日本史は、どうやら事前の予想を覆す得点のようです。個人的には、いたって冷静に解いているつもりだったのですが、やはり焦りがあったのか、問題文の読み間違いも多発していました。これから私大の共通テスト利用入試の結果が出るまでの間、予備校が実施した 共通テストリサーチを朝昼晩と 1 日 3 回、徹底的に分析し、国語は 良かった のだからたぶんいけるだろう、でもと苦悶する日々が続くこととなりました。
ところで、12 月の 模試で 時間短縮 をねらって複数マーク(数問を一気にまとめてマークする)をしたところ、マーク位置が大いにズレて 15 点を失ったため、マークミスを防ぐ方法を模索しました。たどり着いた答えは、「指差し確認の実施」というものです。その方法は、こうです。問題用紙の選択肢番号にマルをつけ、それを指でなぞり、頭の中で番号を反芻する。次に、解答用紙の番号を塗りつぶして、再び指でなぞり、頭の中で番号を反芻する。これでマークミス
の発生確率は随分低減できたように思います。 (編集註 筆者は鉄道研究部でした。)
リサーチで分析していたものの各問題の自己採点をしていたわけではないので、 2 月に入っても、共通テストが気になって仕方がない。しかし、私大の一般入試もはじま ります ので、あまり悩んでもいられません。自己採点して心理的な悪影響を与える、ということもあります。経験から得た学びです。問題用紙を自宅の机にあった書類の山の中腹に埋め込んでおきました。私立大学の一般入試を受けていたある日、 英語の試験も終盤に差し掛かったころ、鼻のあたりがどうもヘンだとわかりました。鼻血です。中学受験でも出血経験がありましたので、入試で鼻血は 人生 2 回目のことです。見 直しの段階に入っていたとはいえ、選択を変えるべきか悩む問題を前に気が動転し、別の箇所を修正してしまいました。このことは、解答用紙が回収されるその瞬間になって 初めて 気づきました。 10 点を失ったと認識するにはなんとも不幸なタイミングですが、のちにミスした答えが正しいことが判明しました。第一志望校の試験の前々日には東北地方を震源とする地震が発生。当日は雨でした。 気持ちが落ち着かない 中、 あれだけ過去問をやったのだから大丈
夫だろう、と思いながら試験を解き進めます。それでも、各科目の試験終了ごとに猛烈な不安に襲われるものです。かろうじてすべての試験を終えても、第二志望校が翌日に迫っています。翌日、朝早くから試験会場に向かいますが、やはり前日の結果が気になる。 時折思い出したように復習をして 、 待ち時間を過ごしました。 第二志望校の受験が最後だったので、 最終日くらい自由にやろう、落ちるときはそれも運命だろう、と思って試験に臨みました。
この試験が終わった翌日から、合否発表ラッシュがやってきました。結局、4 校に提出した共通テスト利用入試、 6 回 の 一般 入試 いずれも満足な結果となりました。実力というモノが受験に必要であるのは、一面の真実だと思われます。しかし、全体を振り返ると、プラス方向にせよマイナス方向にせよ、「想定外」が支配する要素が少なからずあることも、また事実だったようです。ふだんの過去問演習と同じように土俵入りし、有事の際も焦りすぎないように心がける、というのが 大事な 対策かもしれません。 (2021 年卒 S .O)

